どんな職業か
裁判所に訴えられる様々な事件について、憲法及び法律に基づいて判断を行う。 地方裁判所の裁判官は、主に民事裁判と刑事裁判を担当する。 民事裁判では、お金の貸し借りなど日常生活に起こる法律上の争いを解決する。裁判官は、訴えを提起した原告と訴えられた被告の双方の主張を整理し、提出された証拠を調べた上で、法律に照らして判決を言い渡すほか、双方に話合いを勧めて和解による解決を図ることもある。双方の主張を整理したり、話合いを勧めたりする際には、裁判官と当事者が楕円形のテーブルを囲んで着席することができるラウンドテーブル法廷を利用し、リラックスした雰囲気で率直な意見交換をすることもある。 刑事裁判では、殺人や窃盗などの罪を犯したかどうかを判断し、罪を犯したと認められる場合には刑を言い渡し、罪を犯したとの確信に至らない場合には無罪を言い渡す。裁判官は、検察官が提出した起訴状に基づき、起訴された被告人とその弁護人の主張を聞き、証拠を調べた上で、被告人が有罪か無罪か、有罪の場合にどのような刑とするかを判断して判決を宣告する。また、一定の重大な犯罪については、国民の中から選ばれた6人の裁判員と3人の裁判官による裁判員裁判が行われる。裁判官は、裁判員とともに法廷で証人尋問を行うなどし、評議を行った上で判決を宣告する。 家庭裁判所の裁判官は、離婚や相続など家庭内の問題について、当事者から話を聞き、家庭裁判所調査官の報告を求めるなどして審判をするほか、人事訴訟について民事訴訟と同様の手続で判決を言い渡す。また、少年審判では、捜査機関などから送られた記録を読み、家庭裁判所調査官の報告を受け、少年や保護者などの主張を聞き、本当に非行を犯したかどうかを確認した上で、今後の更生のために必要な処分を決定する。 高等裁判所の裁判官は、地方裁判所や家庭裁判所の裁判に対し控訴された事件などについて、事実の取調べや法律判断を行って判決を言い渡す。 最高裁判所の裁判官は、上告された事件などについて原則として書類の審査により、憲法違反、判例違反の有無等を調査し、必要な裁判を行う。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 読解力 | 6.6 | 1 / 498 | 上位1% |
| 傾聴力 | 6.5 | 6 / 498 | 上位1% |
| 文章力 | 6.5 | 1 / 498 | 上位1% |
| 論理と推論(批判的思考) | 6.3 | 2 / 498 | 上位1% |
| 複雑な問題解決 | 6.3 | 1 / 498 | 上位1% |
| 説明力 | 6.2 | 2 / 498 | 上位1% |
| 交渉 | 6 | 1 / 498 | 上位1% |
| 説得 | 5.9 | 3 / 498 | 上位1% |
| 他者との調整 | 5.6 | 2 / 498 | 上位1% |
| 他者の反応の理解 | 5.5 | 7 / 498 | 上位1% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 法律学、政治学 | 4.6 | 6 / 508 | 上位1% |
| 日本語の語彙・文法 | 3.7 | 15 / 508 | 上位3% |
| 事務処理 | 3.1 | 32 / 508 | 上位6% |
| 心理学 | 2.3 | 51 / 508 | 上位10% |
| 社会学 | 2 | 47 / 508 | 上位9% |
| 顧客サービス・対人サービス | 1.9 | 248 / 508 | 上位49% |
| 医学・歯学 | 1.9 | 71 / 508 | 上位14% |
| 人事労務管理 | 1.8 | 55 / 508 | 上位11% |
| ビジネスと経営 | 1.8 | 101 / 508 | 上位20% |
| コミュニケーションとメディア | 1.8 | 138 / 508 | 上位27% |
なるには
法科大学院で3年又は2年間勉強して修了し、司法試験に合格後、司法修習生として修習を受けた上で、内閣により任命されて判事補として任官する。また、弁護士から任官することもある。法科大学院を修了しなくても、予備試験に合格することで司法試験を受験することは可能である。判事に任命されるためには、判事補、検察官、弁護士等として10年以上の実務経験を有することが必要である。 採用直後の判事補は原則として1人で判決を下すことができず、合議体のメンバーとして裁判を担当する。また、執行事件、保全事件などの判決を伴わない裁判については単独で担当することができる。 裁判官には、広い視野と公正な立場で物事を正しく判断する資質・能力が求められる。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.9 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.5 |
| 博士課程卒 | 0.2 |
| 高卒未満 | 0 |
| 高卒 | 0 |
| 専門学校卒 | 0 |
関連する資格
- 司法試験
給料
賃金構造基本統計調査では「法務従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には7の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 770.8千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 1,967.2千円 |
| 平均年齢 | 51.2歳 |
| 平均勤続年数 | 5.6年 |
| 労働者数 | 2,435人 |
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤273.5千円
- ≤408.7千円
- ≤475.1千円
- ≤604.6千円
- ≤1,332.5千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
職場は地方裁判所、家庭裁判所、高等裁判所、最高裁判所などであり、全国に広がっている。また、判事補の間に、原則として海外留学、民間企業等での研修、弁護士職務経験、行政官庁での勤務などの外部経験を積む。法廷等で裁判を主宰するほか、判決文の作成などを行う。 女性の裁判官は年々増加傾向で、24.5%を占めている(2024年現在*)。高等裁判所、地方裁判所及び家庭裁判所の裁判官の定年は65歳であるが、その後は弁護士などになることもできる。なお、最高裁判所や簡易裁判所の裁判官の定年は70歳である。裁判官の定員は決まっており、高等裁判所長官は8人、判事は2,155人、判事補は842人、簡易裁判所判事は806人となっている(2025年4月現在)。 裁判官は、裁判制度を通じて社会の秩序を維持し、国民の権利や財産を守る役割を果たすため、職業上どこからも圧力を受けないよう、憲法で身分が保障され、裁判により心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されない。また俸給の減額を受けることもない。 *内閣府男女共同参画局 女性の政策・方針決定過程への参画状況の推移(総括表)
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 検察官近さ 0.900
- 弁護士近さ 0.860
- 企業法務担当近さ 0.768
- 家庭裁判所調査官近さ 0.764
- 児童相談所相談員近さ 0.739
- 労働基準監督官近さ 0.720
- 法務技官(心理)(矯正心理専門職)近さ 0.687
- 人事コンサルタント近さ 0.687
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)